神奈川県 S様 ■収納方法 桐ダンス1 桐衣裳箱2 ■総点数 約60点 ■所要時間 約5時間 ■当日までの確認事項 桐ダンスの置いている場所 桐ダンスの大きさ 大きさ、着物・帯などだいたいの総点数 を事前に教えていただき、所要時間と作業の流れをご説明します。 今回は和室に桐ダンスを置いてあるとのことで、 そのまま和室を作業スペースとして使わせていただきました。 ■桐ダンス・衣装箱のクリーニング まずは桐ダンスすべてに空にし、埃を除去。 アルコールで中をしっかり拭きます。 引き出しも一段ずつ同様に。 その後、オゾンで除菌消臭(この時タンスは密閉)。 タンスの中の嫌なニオイが取れたのを確認し、 扇風機と除湿器で、完全に中身を乾かします。 ■着物の状態確認 タンスを乾かしている間に、着物の状態を1点ずつ確認し 仕分けしていきます。 確認の方法は、2段階。 ①まず肉眼で全体を確認。 ②次に紫外線ライトを使い、 肉眼では見えないカビや汗ジミなどを確認します。 確認中、時間が許す限り コーディネートのご相談にもお応えしています。 譲り受けた着物だと、どの帯に合わせたらいいの? どんな時に着ていけるの? わからない場合も多いですよね。 ■着物の仕分け 仕分けは3段階。 青(軽症) シミがないか、付着してすぐのシミが少し 着用時の汚れ(衿や袖口の皮脂など) 黄(中症) 付着して時間がたったシミや変色が見られる 赤(重症 ) カビや黄変が全体にあり、臭い 他の着物と別にした方が良い それぞれ色の附箋を張り、仕分けしていきます。 ■着物の収納 青は新しいたとう紙に入れ替え、しまいます。 黄は、放っておくとシミが変色することをご説明し、 お客様のご判断にゆだねます。 赤は、カビの胞子が他の着物にうつらないように ビニール等に入れ、タンスにしまわず避けておきます。 しまう際は、まずタンスにの除湿シートを敷き、 その上にたとう紙を重ねます。 湿気は下に溜まるため、 留袖・振袖などお祝い着・紋付など 普段めったに着ないものはなるべく上段に。 帯や襦袢など、一部に綿を使っているものや浴衣も 上の方に(綿は湿気を呼びやすいため)。 よく着る普段着物は下段に入れる。 これが、着物をカビから守るコツです。 最後に、温湿度計をタンスの最下段に入れて、 常にタンスの中の状態がわかるようにしておきます。 最後に【着物の保管・お手入れマニュアル】を渡し、 作業終了です。 ■お客様の声 タンスや着物の古い臭いが取れてよかった。
きれいなものと、カビが出ている着物を 別にできてよかった。 タンスの仕舞い方、便利グッズなど色々勉強になった。 一つひとつ、柄の意味や着物と帯のコーディネートを 教えてもらった。 母の選んだ着物がとても素敵だったらしく、着物を 着るのが楽しみになってきました。
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店主・こばやしそろりそろりと、着物を直しています。日々のあれやこれやを、綴ります。 月別
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