こんにちは、そろり庵のこばやしです。 先日、友人の結婚式があり、着物で参列いたしました。 ハレの日の着物を着るのは久しぶりでしたが、 参列者も着物の方が多く、とても華やかでした! そのときのコーディネートを、ちょっとご紹介します。 ■TPOとストーリー 昔からのちょっとしたこだわりですが、 行く場所やその季節の彩りを考えて、そこに自然となじめるようなコーディネートを心がけています。 手持ちの着物が少ないので、完全にとはいえませんが、 その場所に不自然な色や生地の質感は、なるべく避けております。 今回は奈良の神社でしたので、 朱色の鳥居や回廊、石灯籠などがイメージに浮かびました。 そして、これまた一人遊びですが。。。 コーディネートにストーリーを作るのが密かな楽しみでもあります。 今回は、古都奈良を意識した帯を合わせました。 お寺の多重塔の木組みが、織り柄で表されています。 なお、訪問着は母のものをしみ抜きと洗い張りし、自分の寸法に仕立て直したもの。 翌日はフリーでしたので、着物で奈良を散策。 着物で旅行となると、洋服よりも替えの着物を持った方が荷物が少なくてすみますね。 この日は汚れを気にしない、木綿の着物。 帯は、玉虫色に光るカジュアルな袋帯。 この渦巻き紋、といったら言いのでしょうか。。。 縄文土器や銅鐸、銅鏡などにも見られ、 私にとっては古(いにしえ)を髣髴させる帯です。 旅から帰ったらお決まりの...干して着用時の湿気を飛ばします。
帯は一晩干したら畳んでしまい、着物は衿と袖口、脇の汗だけお手入れして保管します。
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こんにちは、そろり庵のこばやしです。 仕事柄、ホームセンターや画材屋などによく行きますが。。。 最近は薬局やコスメショップでもヒントをもらうことが多いです!! 今回は、こんなものを見つけてきました。 ■洗顔ブラシで半衿を洗った 薬局で見つけた、洗顔用のブラシ。 超極細の毛が、毛穴の奥の汚れや角質を取ってくれるというものだそう。 肌に負担なく、ていねいに洗顔ができるスグレモノだとか。。。 (私も当初は洗顔のために買いましたが、超敏感肌には合いませんでした。泣) このブラシ、何かに使えるかも。。。! そうだ!絹などのデリケートな繊維を洗うにはピッタリかも! とひらめいたのでした。 まずは半衿を洗ってみました。 なかなかいい感じ! 絹は水に濡れた状態だととってもデリケート。 少しの摩擦でもスレを起こしやすいのですが、 このブラシで洗ってみると、生地に負担なく汚れが落ちました。 押し洗いだけだと物足りない、部分的に黒ずみや汚れを落としたい時には良いとおもいます。 絹だけでなく、ジョーゼットやシフォンなど、薄い生地のものを部分的に洗うときに使ってもいいですね! ちなみに、半衿の普段のお手入れはベンジンを使用しています。
シーズン終わりにだけ、半衿を襦袢からはずし、写真のように水に入れて洗っています。 こんにちは、そろり庵のこばやしです。 結婚式や七五三、成人式の前撮り写真など。。。 着物の出番が増える季節ですね。 最近は夏着物のお手入れもご相談いただいております。 今年は特に暑かったですしね。 汗抜きなどで困っている方、いつでもご相談ください。 ■付け下げの修復 今回は、付け下げのお直しです。 お母さまの着物を、しみ抜きと洗い張りをして娘さまがお召しになります。 全体を確認したところ、黄変のシミが多くみられたのと色が広範囲にヤケていたため、全部解いて洗い張りを前提とした作業をご提案させていただきました。 ■洗い張りの前に。。。 解いて反物状にした着物を洗う前に、まず全体のしみ抜き。 時間がたって変色したシミは、薬品で少しずつ漂白していきます。 漂白すると、多少なりとも生地の元の色も抜けます。 抜いたままだとしみ抜きとは言えませんので、あとで抜けた色味だけ足していきます。 ■洗い張りの後に。。。 全体のシミの漂白ができたら、洗い張り。 反物を水につけて、手早く洗って行きます。 縫い目や折れ跡など、汚れが目立つところは乾いたあとに有機溶剤で洗います。 水と有機溶剤、ダブルで使うことで、かなり綺麗になります!! また、折れ跡の汚れが目立たないというのは、仕立て屋さんにとっても仕事がしやすいそうです。 前の筋や汚れが付いたままだと、そこをどうやって目立たなく隠して縫うか考えなくてはいけません。 ましてや裄、袖丈、身幅などを出して縫い直す場合は、前の筋がどうしても出てしまいます。 せっかく洗い張りまでしたのに、前の寸法の折れ目や汚れが目立ってしまっては残念だと思うのです。 こちらは袖の丸みの部分。 出来るかぎり、折れ目の筋をきれいにしました。 ■ヤケ直しと色の補正、お仕立てへ ヤケている部分に広範囲で色をかけて直したり、 漂白した部分に色を挿して修正をしたり。。。 その後、仕立てへと進みます。 仕上がりをご確認いただき、お喜びいただけたようで一安心です! S様、ありがとうございました。
わたしも、母の着物を大事にして長くつき合っていきたいと思いました。 |
店主・こばやしそろりそろりと、着物を直しています。日々のあれやこれやを、綴ります。 月別
3月 2024
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