■スナップボタンからのシミ 長い間保管してあった小紋。 衿のスナップボタンのまわりが、変色しています。 よく見ると、うっすら緑に変色も。 また着物を本畳みすると、衿は内側に三角に折り込むので 背中心あたりにもシミがうつっています。 表地にまで移っているケースもあります。 このシミは、スナップボタンの金属から出た錆です。 スナップボタンは、多くが真鍮製です。 真鍮は銅と亜鉛の合金ですが、 そのうちの銅の成分が錆びてシミになっています。 (緑青 ろくしょう) 緑青がでた部分の生地はとても脆くなっています。 ちょっとのしみ抜きで生地に穴が開くことも。 しみ抜きは、弱い薬品から慎重に試しながら 生地を優先してできる限りの作業で止めます。 ■錆を防ぐには スナップボタンを直接付けずくるみスナップにする、 引き糸にするなどの方法があります。 弊店では、基本的にくるみスナップでのお仕立てになります。 (ご希望で引き糸も可能) また現在では、防錆加工済みのスナップも売っています。
ご自分で付ける場合は探してみてください。 弊店でスナップボタンのみの付け替えも可能です。 長期間しまっているお着物、点検するときは スナップボタンも見てみてくださいね。
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店主・こばやしそろりそろりと、着物を直しています。日々のあれやこれやを、綴ります。 月別
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